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~団体戦~ 『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』 

~団体戦の部~
GWに読みたかった本


『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』 
桜庭一樹著 (角川文庫)



本書の主人公の山田なぎさは、自分が子供であるという現実に嫌気がさし、早く大人になって現状を打破するための“実弾”を欲するようになる。
そんなある日、なぎさの通う高校に自称“人魚”の海野藻屑が転校してくる。
何故彼女が“人魚”だと言い張るのかは理解できないまま、なぎさは藻屑と不思議な友達関係を築くことになる。
やがて二人は将来について夢想する。
だが、現実は甘くなかった。
藻屑は家族から虐待を受け、なぎさは相変わらず現状に絶望したままだ。
そう、所詮は彼女らの夢想、“砂糖菓子の弾丸”では現実になんか対抗できるはずもなく――。

夢とは儚く時に残酷だ。
希望を抱いた分絶望も大きくなる。
本書『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』は、そのことを否応なくつきつける。
しかし、彼女らもただ手をこまねいているだけではない。
ぜひ本書を手にとって、彼女らの挫折に共感し、また最後に主人公が得た解答に触れて欲しい。何故なら現代我々が直面している問題に通ずるものがあるのだから――。


(BMIS)
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~個人戦~ 某氏の推薦図書

~個人戦の部~
某氏の推薦図書


さて、もはや図書館月報の看板コーナーとなった(?)“某紙の推薦図書”です。
今回本を紹介してもらうのはYFGさん!
いや~、いつもすまないね~。
てなわけでYFGさん、お願いします!


初めまして。
突然「本紹介を書いてくれ」という要望を突きつけられたのでわたくし図書委員会にはいったこともない一般人のYFGが仕方なく本紹介をさせていただくことになりました。
そしておすすめする本は、安部公房著の「砂の女」です。
日曜日に書店に行った際たまたま目に付き購入し読んだところ非常におもしろくもありまた現代社会を考える上で興味深いものであります。
いわゆる「異端」とみなされた主人公が現実世界とはかけ離れた生活を送る羽目になるのですが、
人間が社会の中で生活する意義とは何か、生存するために何が本当に必要なのか、などいろいろなことについて考えさせてくれます。
今の生活を客観的に見直すという点では読者のためになる本だと思いますので、是非読んでみてください。


(YFG)

~団体戦~ 『希望の国のエクソダス』

~団体戦の部~
GWに読みたかった本!


『希望の国のエクソダス』 村上龍著

「2002年秋、80万人の中学生が学校を捨てた。経済の大停滞が続くなか彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使して日本の政界、経済界に衝撃を与える一大勢力に成長していく。その後、全世界の注目する中で、彼らのエクソダス(脱出)が始まった――。壮大な規模で現代日本の絶望と希望を描く傑作長編。」(文庫版紹介より抜粋)

本の紹介をしてくれと某OBから依頼を受けたとき、何にしようか実際の所迷った。最近読んだ本と言えば、遅ればせながら『ハリー・ポッター』第7巻、村上春樹の『1Q84』、『海辺のカフカ』と有名どころばかりでどうも書評を書く気になれなかったからである。
そこで今回は村上氏、といっても村上龍氏の『希望の国のエクソダス』を選んだ。
村上龍といえばテレビ東京系経済対談番組「カンブリア宮殿」に出演し、また経済メルマガJMMを主宰しているそうで、村上氏の書いた本の中でも僕の得意分野である経済小説に惹かれたからである。

さて、肝心の中身は、ポンちゃん(本名は楠田)と中村君をはじめとする60万人の中学生グループが、パキスタンで地雷処理をする少年の出現を契機に集団不登校に走り、彼らのネットワーク「ASUNARO」をつくり、ベルギーのニュース配信会社と提携しネットビジネスを立ち上げ、為替市場を出し抜いて大儲けし、ポンちゃんは国会の参考人に呼ばれるようになる。最終的には北海道に移住して地域通貨を流通させた町をつくるというもの。主人公の「おれ」はとある出版社の雑誌編集者で、パキスタンへの取材をきっかけに中村君と知り合いになり、中学生グループとかかわっていく。

ネットビジネスといってもGoogleのように検索エンジンを開発するわけでも、楽天のようにショッピングモールを運営するわけでもない。中学生のネットビジネスは全国60万人のネットワークを活かして日本各地の事件などを取材しそれをテレビ局に買ってもらうというものである。テレビ局の下請け会社を考えてもらえばわかりやすいかもしれない。ただこの点はややがっかりした。不登校の中学生とはある意味で社会に反旗を翻したわけでありそんな中学生が大人のまねごとをするのはいかがなものかと思ったからである。ちなみにASUNAROはネットビジネスで貯めたお金を使って神奈川県のホテルを買収しそこに不登校児のための職業訓練施設を作った。不登校中学生達は今の教育に不満を持って不登校したわけだから、現代日本の教育のカウンターモデルとして自分たちの新しい学校を作るのは無理もないことである。こちらも確かにフリースクールと類似する向きはあるがこの点については納得して読むことができた。

ただ、村上氏が最も描きたいのはおそらく彼らのビジネスモデルではない。彼の本書を通しての主張はポンちゃんのこの一言に集約される。
「この国には何でもある。だが、希望だけがない」
この言葉は現代日本を非常に良く表しているのではないだろうか。
奇しくも昨年から今年にかけては100年に一度の不景気、自殺者は年間3万人をこえ、小泉政権による規制緩和で生まれた派遣労働者の「派遣切り」で大量の失業者が発生し、年越し派遣村での生活を余儀なくされることとなった。『希望格差社会』という名の本がベストセラーになったのもつい最近のことである。
中学生の集団不登校という設定は単なる小道具に過ぎない。著者の願いはこの国が再び希望を取り戻し現状からエクソダス=脱出することなのではないだろうか。


(前委員長)

~個人戦~ 古典は干からびた化石なのか

~個人戦の部~
古典は干からびた化石なのか
プルタルコス『倫理論集』(岩波文庫)をダシにして



こういうホンの名前を見たら普通は敬遠しますよね。
り、倫理……。もうちょっと良い題名が欲しいところ。
しかも書いたのは古代ギリシア人……。何の役に立つんだよ……。
しかし古典というものは、長い歳月の間『保存するに値する』と思われ、印刷機もない中、恐ろしいぐらいの時間をかけて写本までして伝えられてきた書物です。
 
そう思って少しページをめくってみると、そこにあるのは現代に生きる我々も舌を巻かんばかりの鋭い人間観察の数々。
たまに学校や塾に名講師というものがいて、違う意味で夢見がちな生徒の心をぐっと引きつけてくれるのですが、それにも劣らないすばらしい講義がページの中で展開されます。
敵から上手く自分の利益を得るにはどうするか、追従者と真の友達をどう見分けるか、おしゃべりや知りたがりの人がどう思われるか、人から憎まれずに自分を褒めるにはどうすればいいか、怒ったらどういう顔をするか、今更親にも友達にも聞けない事ばかり。

しかもその内容も、最近の学問と違って、現実への即戦力になるというスグレモノ。
プルタルコスはその驚くべき学識と経験をフル活用してこれらを描き出します。
様々な逸話を取り上げ、聞く者の考えを刺激していきます。
そして最後に彼は敢えて答えは言わない訳です。
しかしこの講義を受けた人間の頭の中にはその答えがうっすらと浮かんでくる訳です。
古典だからと食わず嫌いで敬遠していては大損なこの講義集、自分の好きな話題を拾って読んで行ってみてはいかがでしょう。
古典への「常識」が一変すること請負です。


(岩村)

~団体戦~ 『獣の奏者』

~団体戦の部~
GWに読みたかった本!


『獣の奏者』 上橋菜穂子著 (講談社)

僕のオススメは上橋菜穂子さんが書いた『獣の奏者』です。
僕は本を読むなら気楽に読みたいと考えていますので、このようなファンタジーは好みに合います。
現在やっているアニメをたまたま見て出会った作品ですが、実際に原作を読んでみてまず最初に「凄い!」と感じました。内容は読みやすいと思います。
ファンタジーというジャンルの本にたくさん出会ってきた僕ですが、この作品は今までにない奥深さを感じました。
その奥深さは、時間を忘れて一気に読んでしまうほどです。
去年の夏に、角川文庫において「10代のうちに読んでおきたい文庫本」というコーナーが設けられましたが、この本こそ10代のうちに読んでおきたい本だと思います。
子供から大人になっていく主人公エリンと似た年齢である、10代が一番楽しく、共感しながら読めると思います。

現在NHKで放送中のアニメもオススメです。
小さな子供向けにオリジナル要素が多々含まれていますが、主人公エリンを中心に、原作よりも全体をのんびりとやさしく表現しているので重くない作品に仕上がっています。

著者の上橋さんも、アニメに関して、「私の物語がもっているシビアな重さを『胸を貫く冷たい刃』ではなく、『胸をしめつける深さ』に変えてくれた」と、おっしゃっています。
ぜひご覧下さい。


(シジミ)
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